建設キャリアアップシステムは、技能者(現場従業員や現場職人)の能力を、建設業界の統一基準にて、客観的に判断し、適正に評価しようという仕組みになります。
この仕組みによって、今まで人事評価制度等を導入しやすくし、技能者の処遇改善を図っていくための制度になります。
その、利用手順についてなんですが、手順は「事業者の登録」と「技能者の登録」が必要になります。
技能者で行うこと
① 技能者情報の登録
必須情報として
- 本人情報
- 所属事業者名、所属
- 社会保険加入状況
- 建退共加入状況、等々
推奨情報として
- 保有資格
- 研修受講歴
- 表彰
- 健康診断受診歴、等々
② 技能者IDと、建設キャリアアップカードの取得
①の登録を終えますと、1週間ほどで、技能者又は事業者のところへ、技能者IDと建設キャリアアップカードが送られてくることになります。
こちらを紛失しないように、大切に扱いましょう。
このカードがあることで、今まで資格者証などを入れていた、パンパンのカードケースを現場に持ち歩く必要がなくなるはずです。
※運転免許証は持ち歩いてください。
③ 就業履歴の蓄積
②のIDとカードを入手しましたら、就業先の建設現場の施工体制へ、事業者の方で、技能者の登録をいたします。
また、就業先の建設現場には、元請業者が、建設キャリアアップシステムに対応したカードリーダーを用意しておりますので、そのカードリーダーを利用して、技能者の就業履歴を備蓄することになります。
この備蓄されたデータが、建設キャリアアップシステムに保存され、今後、建設キャリアアップシステムの恩恵を受けることが出来るようになります。
事業者で行うこと
① 事業者情報を登録する
建設キャリアアップシステムへ、利用申し込みを行い、事業者IDを取得いたします。
次に、事業者情報を登録することになります。
事業者情報の登録は、ザックリと次のようになります。
- 事業者情報(商号、資本金、等々)
- 建設業許可情報(許可番号、業種、等々)
- 社会保険加入状況、その他(社会保険情報、建退共情報、労災保険情報、等々)
また、事業者情報を登録するときには、登録内容を根拠づける証明資料を、電子データなどにして添付する必要があり、なかなか面倒な作業となります。
② 現場の登録と、施工体制の登録
①の利用者IDを取得して、事業者情報を登録しましたら、システム料金を支払います。
そうしますと、建設キャリアアップシステムのパスワードが発行されます。
そうしましましたら、現場名や工事の契約内容、そして技能者の情報を登録し、施工体制のデータを作成していくことになります。
後は、技能者が現場に設置されているカードリーダーを利用することによって、就業履歴が、建設キャリアアップシステムに蓄積されていくことになります。
後は、自社の技能者の情報を管理していくことになります。
例.退社や入社、資格の保有状況、建退共の加入状況、等々